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今日同じ志の持った相方との会話・・・・
事務所でランケーブルを購入しようと、事務カタログ「アスクル」を見ていた。
そこには三種類の色があり、青はどうもケーブルが目立ってあまり美しくないな~と思い、
自分 「ランケーブル、ライトグレーにするよ~」と何気に了承を得ようとすると
相方 「青の方が良くない?」
自分 「?」
相方 「だってランケーブルだってわかりやすいやん!」
なるほど!
こんなところに「アフォーダンス」が潜んでおりました。
もはやランケーブルは青色だという認識が世間には定着している。
確かにPC周辺はケーブルだらけで、もはや何が何のコードかが手探りでないと確認できません・・・・。
かと言ってそこに自分なりの目印(例えば色ビニテを巻く)をつけたところで、効果は得れません。
「この色はこのコード」という頭脳メモを、引張り出す作業が時間のロスだからです。
しかしランケーブルは「青」だという既成概念がすでに構築できているので
脳内作業はショートカットされ、認識するスピードは早い。
このアフォーダンスは、デザイン(特に工業デザイン)を考える時に必ず必要な概念であり、
その概念モデルを無視し、どれだけカッコ良くお洒落に作ったとしても
それは最早デザインに値しません。
例えば(自宅編)
自分の家のドアノブは、右のように丸い形の回すタイプであるが、
その形を見れば誰もが「回す」という行為を「アフォード」し、
次に「押す」か「引く」かという選択をアフォードします。
しかし、その形で「引き戸」にしたらどうでしょう。
しかもドアノブは回るという深層トリックのおまけ付き・・
まぁほとんどの人が 「えっ?あ・あ・あ・・・んっ?」
ってなことになっちゃいますよね。
しかもそのドアは、力の作用に反発しているわけだから、すぐ壊れるでしょう。
今の例は全くもってアフォーダンスを無視した悪い例ではあるが
そのアフォーダンスを上手く利用した例もあります。
実話では(素材編)
英国国有鉄道の旅客待合所には、強化ガラス製パネルが使われていのですが、
そのパネルはよく割られていたそうです。
しかし、素材をベニア合板に変えたら、強化ガラスより強度が低いのに破壊される
事がなくなりました。
それはガラスは割れるというアフォーダンスを持っているのに対して、
木材は、削ったり、落書きするというアフォーダンスの方が強いからです。
まぁ結局落書きされるかもしれませんが、コストを考えれば、
これで破壊衝動をそらし、被害を限定できたんですから素晴らしいよね。
ついでに言うとそのプロセスには前回出てきた言語である「コンシュマー・インサイト」が
なされています・・・・素敵!
下の写真はアフォーダンスを利用した原石達です。
ってかアフォーダンスの拒絶に近いですね。
でも、おもしろいが・・・惜しい!!
ここから磨くと意味のあるあもしろさになるのしょう!
アフォーダンスは工業や建築デザインで意識されますが、
今このアフォーダンスを利用した広告戦略を考えております。
当たり前ですが無意識ではなく、意図することがデザイナーの
アイデンティティーではないでしょうか。
ほら、よく言うじゃないですか、デザインは処方箋って・・・・・